雨の浦賀
昭和21年 作詞 大高ひさを 作曲 塚越 亨 編曲 夏目魯人
雨の浦賀に たどりつき
踏めば冷たい 祖国の土よ
恋も命も 青春も
捨てて門出を した俺に

帰る故郷も 家も無く
ひとり佇む 港の空にゃ
雨も今宵は 泣いている
男心を しみじみと

悪い夢だと 諦めて
生きてゆくのさ 男じゃないか
熱い涙の その裏にゃ
明日を夢見て 俺はゆく




昭和21年24歳のご本人が、病床で作られた音楽雑誌「歌謡春秋」の応募作品です。
悲惨な戦地を生き延び浦賀港に復員した兵士の無念な悲しい思いが切々と哀愁のメロディと ともに胸をうつ、その情景が浮かんで来ます。
昭和21年は遠い遠い過去になってしまいました。