曲つくりにあたって
懐メロのヒット曲には哀愁、旅情、悲哀、等々叙情的な曲が多くあります。
また古賀政男、服部良一の軽快な曲にも情景が込められていて、人々の心に訴えるものがあります。
ヒット曲の条件として「人々の心に訴える」このことが最大の条件でしょう。
そう云ったことを念頭に曲作りをしました。


作曲
当初の2曲だけではページが淋しいと、歳で硬くなった頭を叩きつゝ急いで、やっと淋しくない程度になりました。
別に音楽の基礎教育があるわけで無く、1500曲の楽譜を見つつMIDIを作っていく内、自然とおたまじゃくしが
読めるようになりました。
まだコード進行等、理解不足が有りますが頭の中には沢山のフレーズが詰まっています。
ところどころ、どこかで聴いたフレーズ出てくるのは致し方ないとご容赦願いたい。
オブリガートは古賀政男風になったり佐々木俊一風になったり、何とか体裁ができている程度です。

作詞
算数は苦手だけど、国語のほうはなんとかと思ったがやはりきつい。
美辞麗句を羅列しても、前後の繋がりが無いと作詞にはなりません。

「旅の水郷」
霧に霞むか 浮島の
とまり舟かよ 川風に
揺れて潮来の 遠灯り
「浮島の--->とまり舟--->川風に--->揺れて」のように前の句に関連づけて後の句を続ける
俳句でも和歌でもこういった手法は重要な要素です。特に川柳は掛詞が重要で流行歌でもよく使われます。

「かえり船」清水みのる
「波の背の背に 揺られてゆれて」 
言葉を繰り返すことにより繋がりが滑らかになる、情景描写がすばらしい、いわゆるプロの手法。

この頃の曲は五七五調の歌詞がとんと無くなりました、私の場合、詩の良し悪しは2の次です。とにかく懐メロ風でありば 及第です、ですから敢えて五七五調を多く取り入れるようこだわってみました。それとこんな感じの詩なら昔ではヒットするかな と云う狙いも私の作詞のこだわりです。

歌唱
懐メロは、素直にサラリと歌うのがコツです。現代演歌のように「溜めとか唸り巻き舌」は禁物です。
伸ばすところはキッチリのばし、止めるところはキッチリ止める、とにかく楽譜に忠実に歌うことです。
クルーン唱法のように8割の声量で歌うことを心がけています。
と云うのは声が大きければ大きいほど上手に思ってもらえるだろうと、耳を塞ぎたくなるような大声で歌っているのを見て
「人のふり見て我が身をなおせ」の諺ではないですが、気をつけるようになりました。
とてもプロのような声はでませんが小畑實、藤山一郎のクルーン唱法を手本に努力しています。


求む女性歌手
どなたか昭和前期の流行歌手のような声で歌える女性はいませんか?
昭和前期ならミスコロだろうが島倉千代子だろうがかまいません。
最近、歌謡曲が全て「ド演歌」になってしまい、いわゆる美声歌手がいなくなり寂しい思いをしています。
作品の中で「名残り船唄」「慕情哀歌」「青春のプレリュード」「山は朝焼け」 「さすらいの乙女」「嘆きの夜曲」「お島千太郎旅姿」は女性用の曲です。
また「愛のともし灯」は男女デュエットの曲です。